経理業務のアウトソーシングとは|メリットデメリットから業者の選び方まで解説

経理アウトソーシング(BPO)

記事更新日:2023/04/06

経理業務のアウトソーシングとは|メリットデメリットから業者の選び方まで解説

海外経理アウトソーシング「海外クラウド経理部」の田中です。

従来は内部でやっていた業務を専門性の高い外部の業者に委託することを、アウトソーシングといいます。多忙化している経理業務に追われ、経理のアウトソーシング化を考えている企業も多いのではないでしょうか。

本記事では、経理業務のアウトソーシングの概要に加え、メリットデメリット、アウトソーシング先の選び方まで解説します。

経理業務のアウトソーシング、どんな課題を解決してくれる?

経理業務のアウトソーシングとは

経理業務のアウトソーシングを検討する前に、アウトソーシングを行う際の基礎情報を確認しておきましょう。ここでは、経理業務のアウトソーシングを行う際の概要に加え、種類と費用相場、事例まで紹介します。

経理業務アウトソーシングの概要

経理アウトソーシングとは、その名の通り自社の経理業務を委託先に外注することを指します。

経理業務は複雑かつ手間がかかり、多くの社内リソースが必要です。生産性向上のためにも、経理業務アウトソーシングの必要性が高まっているといえるでしょう。

経理アウトソーシングの種類と費用相場

経理アウトソーシングは派遣型とリモート型の2種類が存在します。

経理アウトソーシングの種類

・派遣型:経理アウトソーシング会社のスタッフが自社に来社して業務を行うスタイル

・リモート型:インターネット経由で経理データを共有し、担当者が来社せずにリモートで業務を進めるスタイル

両者の費用相場としては、共通して業務別で下記の通りです。

・記帳代行:1仕訳あたり50円〜100円

・決算代行:5万円〜20万円

経理業務の主なアウトソーシング依頼先

経理アウトソーシングの依頼先は、税理士事務所や経理アウトソーシング業者などが存在します。

一般的な経理業務の代行を希望するのであれば特別な資格は必要ないため、人材派遣会社に依頼することも可能です。

経理業務のアウトソーシング事例

飲食業支援事業を展開している従業員1,500名規模のA社は、経理スタッフの不足に対して派遣社員を使うことで対応していました。しかし、人材の入れ替わりが激しく、そのたびに教育を行う必要があるので過剰コストに悩まされていたという背景があります。

そこで、経理代行サービスに経理業務を外注し、プロのスタッフへ社内の常駐依頼を行いました。その結果、経理業務全体を洗い出した上で業務の効率化もプロの視点で行い、業務改善と過剰コストの問題の両方を同時に解消できました。

経理アウトソーシングで行う主な業務

経理業務をアウトソーシングする場合、主に4つの業務を依頼することが可能です。ここでは、経理アウトソーシング業者が行う主な2つの業務について解説します。

記帳業務

記帳業務は、各種取引について、証憑資料をもとに会計帳簿を作成する業務です。

具体的には、業者からの請求書や従業員からの経費精算書などを見て、仕訳を作成する業務を担います。比較的パターン化しやすい業務ですが、細かい処理で時間を要するためアウトソーシングすることで業務削減を期待できます。

決算書の作成

決算書の作成は、経理業務の集大成ともいえる重要な業務です。

決算書を作成する場合は、会社のルールに基づいて財務諸表を期限までに作成し、承認を得なければなりません。煩雑かつ複雑な業務であるため、代行を依頼することで業務量を大幅に削減できるでしょう。

経理業務をアウトソーシングするメリットデメリット

経理業務をアウトソーシングすることは業務量の削減をはじめさまざまなメリットをもたらしますが、それと同時にデメリットも発生します。ここでは、経理業務をアウトソーシングするメリットとデメリットをそれぞれ解説します。

経理業務をアウトソーシングするメリット

経理業務をアウトソーシングする主なメリットは以下の通りです。

経理業務をアウトソーシングするメリット

・運営コストを抑えられる

・人材不足に対応できる

・本業に専念できる

・高いスキルを持った人に依頼できる

・ブラックボックス化を避けられる

主に業務量・コスト面での恩恵が大きいため、創業間もない会社や中小企業の場合はメリットが大きいといえるでしょう。

経理業務をアウトソーシングするデメリット

経理業務をアウトソーシングする主なデメリットは以下の通りです。

経理業務をアウトソーシングするデメリット

・柔軟な対応が期待できない

・企業のノウハウを蓄積できない

・外注費用が発生する

・情報漏洩のリスクがある

主に業務範囲・セキュリティ面でのデメリットが大きいため、秘匿性の高い事業を行う会社にはやや不向きといえるでしょう。

経理業務をアウトソーシングする業者の選び方

経理業務をアウトソーシングする場合、自社に合った業者を適切に選定することが重要です。ここでは、経理業務をアウトソーシングする際の業者の選び方について解説します。

どこまで対応してくれるか

経理アウトソーシング事業者は、さまざまな経理関連の業務を請け負います。

経理業務の主な内容

・伝票入力

・支払の管理

・税務申告

範囲内にはさまざまな業務があるため、依頼したい範囲を事前にまとめる必要があるでしょう。

業務の品質を担保してくれるか

依頼した業務の品質を求める水準で担保できるかどうかは、選ぶ基準として重要視したい点です。

アウトソーシング事業者のなかには、安い人件費でアウトソースすることによりコストカットをしている所も少なくありません。業務の質を落とさないことを意識しつつ、コストカット努力をしている事業者を選ぶとよいでしょう。

経理情報の管理が徹底しているか

企業の経理情報は重要な情報です。そのため、内部情報や顧客情報が漏れることのないよう、管理を徹底している業者を選定しましょう。

例として、プライバシーマークやISO27001、情報保護に関する登録商標を取得しているかも確認するとよいでしょう。

経理業務アウトソーシングの導入の流れ

経理業務アウトソーシングサービスを導入するまでの流れは下記の通りです。

導入の流れは以下の通り

・目的を決める

・自社分析をする

・業務の切り出し

・既存従業員、部門に対して理解を求める

経理業務アウトソーシングといっても代行業者によって対応範囲はさまざまです。導入前には自社内で依頼範囲を適切に定め、既存従業員の理解もしっかりと得た上で依頼しましょう。

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まとめ

経理業務は年々煩雑化しているため、既存業務と並行して行うとなると膨大な時間を要します。多忙化する経理業務を解決する一手として、経理業務のアウトソーシングを行うことは有効な施策といえるでしょう。

しかし、海外支部などでの経理業務のアウトソーシングを検討する場合、国内のアウトソーシング業者では対応できないことがほとんどです。各国の経理業務のノウハウや慣習に精通している経理代行業者をお探しの場合はmultibookをおすすめします。

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この記事を書いた人

田中 良樹

株式会社マルチブック
執行役員/BPO事業部 事業部長
大手複合機メーカーのソフトウェア営業部門を経て、グローバルERPを開発するベンチャー企業に入社。その後M&AによりSIerに入社し2022年まで在籍。
この間約20年一貫して自社開発グローバルERP事業に携わり、主に海外拠点をもつ日系企業をターゲットに営業、マーケティング、国内会計システムとの事業提携、海外SIパートナーの発掘、クラウドサービスの事業開発等に従事。2018年より営業責任者。
2022年より当社BPO事業責任者に就任。

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