経理業務の適正化、業務効率化を目指してmultibookを導入、
経営数字の見える化と10日の決算早期化を実現
KOTOBUKI TEC(THAILAND)CO.,LTD.様は2002年の設立以来、日本で培った技術力を活かして精密金型の製造・販売、精密プレス量産加工を展開されています。 経理業務の適正化や業務効率化を目指して、2016年にmultibookを導入いただきました。
multibook導入による効果
経理業務の適正化、業務効率化を目指して
弊社は2002年にタイへ進出した製造企業です。金型設計・製作からプレス量産、組立まで一貫した体制で事業を展開しています。「会社を挙げて収益体質の強化を進める」 経営理念に基づき、タイ法人でも設立当初から、本社の経理担当者が駐在し会計業務に当たってきました。しかしタイ人経理担当者との間で意思疎通できない事項が多く、通訳者を介しても、(通訳者に)会計知識がないためうまくいかず、本社監査時に十分な説明ができないといった問題点を抱えていました。
それだけでなく、決算業務を会計事務所に任せていたため、月次決算はいつもギリギリ。また、使用していた経理システムのExpressは機能に限界があり、エクセルによる科目変換/振替作業など多くの工数を要していたことから、高機能なパッケージを導入することに。しかし今度は機能性の高さが仇となり、煩雑すぎて生産管理サイドだけの導入で3年の月日がかかっていました。結果、このパッケージを現行の人員で活用するのは不可能という判断に至ります。
作業コストの大幅カットで決算早期化に成功
そんな折、某会計事務所からご紹介を受けた会計システムがクラウド型ERPのmultibookでした。
multibookは設計がシンプルで、操作も簡単、multibookと会計事務所の月次コンサルティングとの組み合わせサービスへの切り替えで弊社が抱えていた経理業務上の課題解決が見込めました。
2016年9月にmultibookを導入、10月の決算では作業時間を大幅短縮し、更に翌3月の年次決算では10日の決算早期化に成功しました。
会計業務の内製化を加速、本社ともクラウドで情報共有
これを機に、日本人にしかできない作業になってしまっていた科目変換/振替を整理し、エクセル処理していた部門別の損益計算も自動的に出せるよう、システムを設定し、部門別BS・PL作成を含む月次決算を自社内で完結できる仕組みを整えました。
また、今回のmultibook導入によって、従来本社に依頼していた決算原価計算業務の内製化も実現できましたし、税務申告書の内製化も実現することが出来ました。
まずは一般会計処理でmultibookを使用していますが、今後は販売管理・購買管理・在庫管理・固定資産管理モジュールの適用や、生産管理システムとの連携・人件費管理システムとの連携もしていく予定です。これらのモジュールを追加しても、月額利用料が変わらない点もmultibookのありがたい点ですね。
私は今月で日本へ帰任となるので、後任者に引き継ぎをしているところです。日本に戻ってからも、multibookのIDを使えばクラウドを通じてタイ法人のシステムにアクセスし、リアルタイムで会計情報が入手できますから、本社からの連結決算・子会社管理・内部統制の対応も進みそうです。
経営数字の見える化で、企業体質を改善
弊社グループでは、数字に関心を持つことを大切にしています。数字は嘘をつかないからです。
決算業務を会計事務所に依頼していた頃は、BSとPLがタイ語と英語で各部門の日本人責任者が数字の確認をするのは難しい状況でしたが、multibookに切り替えて言語問題が解消されたことにより、今後は、各部門の日本人責任者にも経営数値に対する理解を深めてもらえます。
当初抱えていた会計業務上の課題はほぼ解決できましたが、本社からは売上明細やキャッシュフロー計算書の提出など次々にリクエストが届きます。新たな課題についても、マルチブック社と現地会計事務所に相談しながら改善活動を継続していきます。